ほら来た! これこれ↓
ご存じの通り2011年の7月24日に、現在の地上アナログ放送は停波(放送局が電波を止めることを停波〝ていは〟と言います)します。
しかし、パソコンを日々使っている我々ならともかく、日本中の皆がデジタル機器や放送のしくみに強いワケじゃありません。いま使っているテレビが、5年後にはそのままの状態で使えなくなるって、国民全員が知ってるとは思えないんです。
世の中は「それ!薄型大画面、ハイビジョンにレッツゴー」と、鼻息も荒く突っ走っていますが、まだまだ14インチぐらいのブラウン管カラーテレビで、笑点や大河ドラマを楽しんでいるお年寄りも多いのです。この人たちに、「あと5年でいまのテレビは使えなくなりますから、新しいの買ってくださいね。買い替えできないなら新しくチューナーを買ってください。」と押しつける、そんな世の中に流れになっています。しかし、新しいテレビは、政府が配ってくれるワケじゃないんですよね。あと5年で、国民全員が納得してテレビを新調するのかと、悩んでいたら、今回のニュースです。
「地デジは画質がいいんだし、ハイビジョンも見られるんだから、それぐらいの出費はいいじゃないか?」そう思われがちです。
では、百歩譲って国民全員がテレビを新調したとしましょう。それでも問題は残ります。
デジタル放送はやっかいなことに、コピーガード機能がついているので、録画した番組を自由に編集やダビングできないんです。これは録画好きには大きな問題です。
これ、思っている以上に不便なんですよ。ホント。
たとえばHDDからDVDへ録画番組を移動しているときに、停電やブレーカーが落ちたとしますよね?その場合、DVDには番組は移動されていないのに、HDDに録画した番組も消えてしまうんです。
同じように、HDDからDVDへ移動しているときに、どうしても録画したい番組が見つかったとします。ほとんどのレコーダーはデジタル放送の移動中に、新規の録画ができないので、移動をキャンセルしたとしましょう。その場合もHDDの番組は消えてしまうんです。
アナログ放送ならそんなトラブルはありません。
アナログ放送からデジタル放送へ切り替わりには、いま挙げたような、2つの大きな問題があります。すなわち「アナログ放送の停波に対する認知不足」と「デジタル放送のコピーワンス問題」です。
放送の仕組みが新しくなること自体は、歓迎すべきことでしょう。しかし、デジタル放送がアナログ放送並みに使いやすく、国民の誰もが親しめる仕組みになってから、アナログ放送を終了してもいいと思うんですがねぇ。
このニュース、これからも注目したいと思います。